座談会

海外経験が、いま、生きています。

多様な価値観に触れることが成長の糧になる。海外勤務経験者によるグローバルな監査事情。

  • 有岡照晃(パートナー)
    赴任先:PwCマレーシア クアラルンプール事務所(2014〜2016)
    2005年入所。マレーシア赴任中は交換マネージャーとして日系企業のサポートを行う。

  • 佐川喜一(シニアマネージャー)
    赴任先:PwC中国 大連事務所(2014〜2019)
    2009年入所。中国赴任中は会計監査の他、政府や地元当局との折衝関係を担当。
  • 田口真樹(パートナー)
    赴任先:PwCカナダ トロント事務所(2005〜2008)
    1999年入所。日系企業の会計監査を中心に、公共機関の翻訳や会計情報のアップデート業務にも携わる。

Theme 01

海外勤務に至った経緯

佐川

海外に行きたいと常々上司に話していたところ、中国の大連事務所に空きがでたため、海外赴任の機会をいただきました。

田口

私は、特に海外勤務の希望を出していたわけではないのですが、法人からPwCカナダのトロント事務所への駐在のお誘いを受けました。

有岡

私の場合は、海外の監査事情に興味を持ち、ITやUSCPを勉強していました。海外で監査ができる機会があればと上司との面談で話をしていましたが、まずは海外に子会社があるグローバル企業の監査を勧められ、その後、マレーシアのクアラルンプールに駐在しました。

Theme 02

日本と各赴任地の違い

田口

カナダではオンオフを明確に区別します。残業はせず、定時を過ぎるとほとんど誰も残っていません。仕事はすごく集中してやるのですが、休日をどれだけ楽しんだかの話で月曜日は盛り上がります。オンオフどちらもエンジョイしている様子が、強く印象に残っています。

有岡

マレーシアのスタッフの皆さんは、夕方6時までは一生懸命働いて、夜は資格を取るために塾で勉強をしていましたね。働き方が非常に効率的で、無駄なことはせず、本当に求められた業務をやるという考え方が根付いていました。監査が前年度からの継続であれば、変化するところだけを徹底的に捉えていくやり方です。

田口

パートナー、マネージャー、シニアスタッフの役割分担が明確に決まっていましたね。ITや税務などのスペシャリストもたくさんいて、専門性が高いです。

有岡

マレーシアでは、税務の専門家や弁護士と一緒に働く機会が非常に多く、その経験を通していろんな知識が身についたように思います。

佐川

中国で面白かったのは、皆さん残業はされるのですが、どんなに忙しくてもお昼ごはんだけはしっかり取っていたことです。昼の12時から1時までに会議を入れないように気を使いましたね。

Theme 03

語学力はどこまで必要か?

田口

カナダでのコミュニケーションは英語ですし、監査調書も英語で書きます。ですので英語は重要ではないと言うつもりはありませんが、その国を知りたい、その会社を知りたいという好奇心の方が重要ではないかと思っています。

佐川

中国では、仕事中の会話は英語でも、現地の皆さんと本当に仲良くなるなら中国語が必要です。一緒に食事する時の会話は中国語ですからね。語学を入り口に、いろんなコミュニケーションを図っていくことが重要だと感じました。

有岡

マレーシアで驚いたのは、それはもう多様な英語があることです。イントネーションや発音が微妙に違うだけでなく、英語の中に中国語やマレー語が混じっていることも。私が日本語英語を話しても、わからないと言われたことがありませんでした。

田口

最初は、きれいな英語を話さないといけないと思っていました。ところがいろんなバックグラウンドを持った方がいると、それぞれ違う英語を話しても誰も恥ずかしく思っていない。多少文法が違っても自信を持って話すことが大事だと、意識が変わりました。

Theme 04

海外勤務によって変わったこと

佐川

海外では言葉や文化が違うので、自分がどういう理由でその結論に至ったかという話をきちんとしないと理解されないケースがよくありました。日本に帰ってからも筋道を立てて話ができるようになったというのは大きいです。

有岡

確かに日本では全て話さなくても雰囲気を読んでほしいみたいなところがありますね。海外では細かく説明して、お互いの共通理解を持つことが基本だと思います。

田口

日本人は海外で自信のない態度を取りがちなのですが、行ってみると、なんだ一緒じゃないか、ということがわかりました。それからは自分たちの業務に胸を張れるようになりました。

佐川

現在、中国にオペレーションがない企業はほとんどないと思いますので、そういう意味では、社会制度が違う中国の実務がわかるということは、監査人として非常に役に立っていると思います。

Theme 05

あらためて感じるPwCグローバルネットワークの強み

有岡

メソドロジーがグローバルで共通しているところがPwCの強みですね。マレーシアでの監査実務が日本とほとんど変わらないということに非常に驚きました。

田口

いま子会社が世界中に150以上あるようなグローバル企業の監査をしているのですが、その全部の子会社を含めてクライアントをサポートできるのは、同じポリシーに基づいて監査するPwCのメンバーファームが世界中にあるからです。

佐川

監査人のネットワークが海外に広がっていることに加え、ビジネスラインを超えて、例えば税務やバリュエーションのチームともタイアップできるところに、PwCの一員である意味を感じます。

Theme 06

新しい時代の監査人へ

佐川

監査だけではなく、ビジネス全体の話ができるようになれればと思います。経営者の方は事業全体を常に考えて情報を求めています。

田口

会計だけよく知っている監査人では、これから厳しくなってくるかもしれませんね。将来は会計に限らず、幅広い総合的なサービスが提供できることを目標にしたいと思っています。なかなか簡単ではないですが。

有岡

自分の知識のなさ、経験のなさを理解した上で日本に帰ってきました。自分が成長するため、事務所が成長するためには、やはりPwCのグローバルネットワークを駆使し、常に最新の情報を取り入れていくべきだと、今日の座談会で改めて認識しました。