女性会計士 × 男性会計士

ジェンダーの壁なんて、ない。

スキルを生かし、キャリアアップを目指す女性。仕事と家事や育児を両立する男性。
PwC京都監査法人には、誰もがプロフェッショナルとして活躍できる機会と、個々のライフスタイルに応じた働き方がある。

  • 坂田 史 マネージャー

    2015年入所。曲がったことが嫌いで、真面目なタイプ。視野が広く面倒見がいい。2021年マネージャーに昇進。

  • 米田 健佑 マネージャー

    2014年入所。穏やかで、誰とでも仲良く話ができる性格。二児の父として、プライベートでは子育てに勤しむ。

Theme 01

育児休暇は誰のため?

米田

今日はジェンダーについてのお話です。よろしくお願いします。

坂田

ジェンダーというと女性が仕事と育児を両立するという文脈で語られることが多いような気がします。

米田

女性の育休取得率100%というのは当たり前なので、今回は男性の育休の状況を紹介できればと思っています。

坂田

米田さんは2回、育児休暇を取得されていますね。

米田

子どもが2人いて、それぞれ産まれた時に1カ月ずつ取得しました。1人目の時は法人内で育休を取った男性がいなかったのですが、ぜひ取りたいと上司に話をしたら、しっかりサポートしますよと快諾してもらいました。

坂田

そうだったんですね。

米田

男性の育児休暇取得率は全国平均で12.65%、PwC京都監査法人(以下、PwC京都)で20%程度。全国平均に比べると高いとはいえ、5人に1人です。まだまだ少ないのが実態ですが、育児休暇が取れる環境、それを歓迎するムードは年々広がってきていると思います。

坂田

育休中はどんなことをしてらっしゃいましたか?

米田

妻が子育てに専念できる環境を作る。これを至上命題にしました。育児参加はもちろん、料理、買い出し、掃除、いわゆる家事をすべてやるという感じで過ごしました。

坂田

育休取得前と後で、意識の変化はありましたか?

米田

育休中に家事をしていると、1日があっという間に過ぎてしまうことに驚きました。休む暇がないんです。家事と育児を1人でこなしている女性は大変だと思いました。

坂田

なるほど。休暇中に限らず、お子さんとどのように関わっていらっしゃいますか?

米田

子どもが少し大きくなり、妻も仕事に復帰しました。保育園の送り迎えは僕が担当していますし、夕飯の準備やお風呂に入れることなども無理なくできる環境なので、フルフレックスとリモートワークを活用して家族の時間を大事にしています。反抗期が始まって避けられる前にたくさん思い出を作ろうと思って(笑)。

坂田

米田さんのような方が増えれば女性の社会進出にもつながると思いますね。

米田

女性が出産するとやはり1年くらいは休まないといけなくなります。男性が積極的に家事を担うことで女性も早く復帰できるし、男性女性の壁や悩みもなくなっていくだろうと思います。会計士業界はすごく忙しい印象がありますが、本当は子育てに参加したい男性は多いはず。子どもの幼い時期はすぐに過ぎてしまうので、これからお父さんになる会計士もどんどん育休を取得していただきたいと思います。

坂田

私も将来子どもができたらぜひ育休を取りたいですし、夫にも取ってもらいます(笑)。

Theme 02

女性がリーダーシップを発揮できる環境

米田

先ほど女性の育休取得率100%は当然と言いましたが、とは言え約1年間、仕事を休む期間があることについて、不安などはありますか?

坂田

PwC京都では育休中も評価の対象になり昇進の機会があるので、育休取得に対して不安や抵抗はありません。

米田

休んだからと言ってマネージャーになるのが1年遅くなるといったことはありませんので、キャリア形成の観点でも良い制度だと思います。女性が少ないという監査業界において、今いる女性会計士は貴重な戦力です。だからみんなに頑張ってほしいし、プライベートでも家族の時間を大切にしてほしいという思いがあっての制度かなと個人的に解釈しています。

坂田

女性にとっては休めるかどうかという時代ではなく、復帰後にどんな働き方をするのかが重要な時代に差し掛かっていると思っています。

米田

多少ブランクがあってもすぐにキャッチアップできますし、実力のある人材に適切なポジションを与えず活用しないというのは、法人としてももったいないことですからね。とはいえ監査業界はいわゆる男社会みたいなところが多少あると思うのですが、やりにくいと感じることはありますか?

坂田

PwC京都に転職してきて感じたのは、女性がすごく働きやすい職場だということです。

米田

どういうところが働きやすいのでしょう?

坂田

女性だからこれしかできないとか、女性だからここまで良いとか、性別を理由に仕事や機会を限定された感じたことが今まで一度もなく、対外的な関係でもクライアントからちゃんとプロフェッショナルとして接してもらえるので、向上心を持った女性として働く上ではすごく良い環境だと思っています。

米田

この仕事に性別は全然関係ないですからね。当法人内だけでなく外部的にも、女性のパートナーや協会の理事もかなり増えてきた印象があります。

坂田

これから女性がますます活躍する時代になっていくと思っています。PwC京都も規模が年々拡大しているのでポストが詰まって上に上がれないという印象はありません。私がロールモデルにしている女性のパートナーがいらっしゃるのですが、労働時間ではなく業務内容で評価されていることもあり、子育てしながらとても生き生きと働かれています。

米田

いいですね。坂田さんはその方を目標にパートナーを目指すと?

坂田

なりたいと思っているんですけど(笑)。これからの努力次第でしょうか。

米田

お互いにそうですね。

Theme 03

多様性を生かすマネジメント

米田

坂田さんは昨年マネージャーに昇進されましたが、何か心境の変化はありましたか?

坂田

スタッフの時はどちらかというと受動的でしたが、マネージャーになってチームを運営していくには、積極的に周りに働き掛けてチームを前に進めていく必要があると強く感じています。

米田

僕もマネージャーになってチームの主査という立場が増えたので、スタッフと話をする時間をたくさん取るようにしています。仕事の話は当然ですが、それだけだとその人が大事にしていることや得意なことがわからないので、雑談を大事にしています。

坂田

米田さんのチームはコミュニケーションが盛んだという話をよく耳にしますよ。私はメンバーの希望を尊重して、ストレスなく働きやすいチームにしていきたいとも思っていて。例えば往査の日に家族の方が急に発熱したという場合は自宅でできる業務に変更するなど、無理なく働いてもらえるように心掛けています。

米田

個々の事情や不得意なところをチームで補えるような関係性は大切ですよね。会計処理でも1人の視点ではなく複数の視点を入れた方が考え方や論点が網羅的に出てくるのかなと思います。僕は大局的に物事を見てしまうことがあり、ある時、前年同期で重要な変動がないからとレビューを後回しにしていたら、チームメンバーに「ここが漏れているのではないでしょうか」と、僕が見てなかった基準のところを指摘されたことがあります。いろんなバックグラウンドのメンバーがいる方が、いろいろな視点を持つことができ、良いチームになると思いますね。

Theme 04

オーダーメイドの働き方

米田

いろんなメンバーがいるということもあって、画一的な制度に当てはめるのではなく、トップと相談をしてライフスタイルや家族構成に合った仕事の選び方、働き方ができる環境がありますよね。

坂田

オーダーメイドのような働き方というのでしょうか。ある女性の会計士は、お子さんがまだ小さいので負荷が大きい主査業務などからはいったん離れて7時間以内で業務が終わる働き方をされています。対して育児が落ち着いてバリバリ仕事がしたいという女性は制約のない働き方を選ばれていますので、個人が置かれている状況に応じて、柔軟に対応してもらえる形になっていると思います。

米田

なるほど。主査業務はどうしても決算期は忙しくなりますからね。

坂田

一方で繁忙期以外は比較的自由に休日が取得できるので、ワーク・ライフ・バランスを自分で設計できる環境になっていると思います。

米田

法人として所員の働きやすさを追求している感じがありますよね。リモートワークを取り入れたのも、実はコロナ禍前でした。

坂田

最近他の監査法人から転職して来られた方と話す機会が多いのですが、皆さんとても働きやすいとおっしゃっていました。私も30歳を過ぎて監査業界に入る時はとても不安でしたが、7年経った今こうして充実した生活を送ることができていることを思うと、良い選択をしたんだなと実感しています。

米田

リモートワークもフルフレックスも、チームメンバーの理解がなければ制度倒れになります。僕たちマネージャーがメンバーの状況を理解して、どういう働き方をしたいのか、それでクライアントに満足のいくサービスが提供できるのか、というところを見極めてWin-Winの関係になる舵取りが大事ですね。